Desert

あなたと、あなたの関係はなんですか。
あなたと、あなたの娘の関係はわかります。
あなたと、あなたの家族の関係もわかります。
あなたと、あなたの関係はなんですか。
あなたが死んだら、あなたと、あなたの関係は消えますか。
あなたは、あなたと関係できますか。
「引用:自殺サークル(園子温)」


以前私は村上春樹スプートニクの恋人という本を読んだ。
本来の私と、社会の中で役割を演じている私は、同じものではないという疑問を抱き、自己の崩壊を感じた。一体私は誰なんだろう。私と私の関係はなんだろう。小説で触れられていた「あっち側」とは、自分を二面化した結果、もう一人の自分が生まれてしまったのではないかと私は解釈する。どこに位置する私が本当の自分なのか一生分からない恐怖が毎日続いている。この恐怖から逃れようと死の期待が高まる。しかし、自殺サークルのように、「自殺」とは、私と私の関係を解消するためではなく、自死という役割を与えられ、その役割に喜びを感じる手段として存在するのだろう。

だれも自分の役割を与えてはくれない。自分で役割を見つけることも出来ない。だからこそ、どの自分も、自分に関係のある自分として生きていくしかないのだろう。

私も私に関係のある私でいたい。